乗馬用品・馬具のレザー製品お手入れ方法。
乗馬用品・馬具のレザー製品お手入れ方法。
乗馬用品の多くは革で作られています。
そのためメンテナンスは欠かせません。
ここでは革製品のお手入れ方法を紹介していきます。
この記事の目次
なぜレザー製品はお手入れが必要なの?
革製品はメンテナンスをしないと
革が乾いてしまい、ひびが入ってしまいそれが原因で
破損してしまう可能性が高くなります。
乗馬の革製品といえば
乗馬用ブーツ、鞍、頭絡など乗馬には欠かせないアイテムばかりです。
メンテナンスを怠ってしまうと
破損してしまうばかりか
騎乗中、危険にさらされてしまう事もあります。
安全に乗馬を楽しむためにも
お手入れ方法は知っておきましょう。
乗馬用品の主なレザー製品とは?
最近はPVCのような人工皮革などを使用した
乗馬用品が増えてきましたが
依然として本革は今でも人気の高い素材です。
乗馬用ブーツ、鞍、頭絡、手綱、鐙革など
乗馬するためには欠かせない製品が革である事が少なくはありません。
これらの手入れを怠ってしまうと
非常に危険ですから日頃からメンテナンスを心がけるようにしましょう。
乗馬用ブーツ
乗馬用ブーツのお手入れを怠ると
ゴムや人工皮革を使用した
乗馬用ブーツは少しづつ人気が出てきています。
本革で作ったブーツよりも安価なためです。
また雨にも強いのが特徴です。
ただし
長持ちはしません。
乗馬用ブーツを長く履きたいならば
やはり本革の乗馬用ブーツにしましょう。
ただし本革の場合は
定期的にお手入れをしないと
破損してしまいますので注意が必要です。
主な破損箇所は繋ぎ目です。
馬の汗や汚れが糸にこびりつき
放っておくと糸が弱くなりほつれてきてしまいます。
もお手入れをしない事で
ブーツの革自体が傷んでしまいひびが入ったりします。
乗馬用ブーツは決して安くはありませんから
お手入れをするようにしましょう。
本革の場合は
最初はぎこちなくても少しづつ体に慣れてきます。
慣れてきたら最高の必須アイテムとなりますよ。
乗馬ブーツの選び方はも合わせてご覧下さい ⇒ 乗馬用ブーツの選び方
鞍
鞍のお手入れを怠ると
人工皮革の鞍が増えてきていますが
こちらもまだまだ本革が人気あります。
鞍を手入れしないと見た目が非常に悪く
恥をかいてしまうでしょう。
ただそれ以上に心配なのが
あぶみ革の部分です。
ここが乾燥しひびが入ってしまう事で
騎乗中に切れてしまい、鐙が外れてしまう事もあります。
非常に危険ですから定期的に
馬の汗や汚れをしっかり落とす事が
乗馬を楽しむ上で必要不可欠なことです。
また鞍はブーツ以上に高価な商品ですから
簡単に交換する事は出来ません。
メンテナンスを怠らないようにしましょう。
頭絡
頭絡のお手入れを怠ると
頭絡も最近はPVC素材の商品が増えてきています。
特にエンデュランスや競走馬に使われています。
頭絡などは直接馬の顔に触れるものですから
清潔にしておく必要があります。
また汗や汚れが糸を腐食させてしまい
バックルや革自体を傷ませます。
場所によっては
騎乗中にハミが外れたり頭絡が
ずれてしまうことになりかねません。
非常に危険ですから
騎乗する際には破損箇所やひびが無いか
頭絡をチェックしましょう。
ひびが酷い場合は頭絡の交換も
視野に入れるべきです。
全ては安全に楽しく乗馬をするためです。
手綱
手綱のお手入れを怠ると
本革が素材の手綱は手入れを怠ってしまうと非常に危険です。
ハミとの接続部分だけでなく
途中の部分もどこにひびが入るかわかりません。
ひびが悪化し騎乗中に手綱が切れてしまう事があります。
実際に私も手綱が切れてしまい片手でなんとか
キャンター中の競走馬を止めた覚えがあります。
手綱は特に馬の汗や汚れが
たまる部分でもありますので
常日頃お手入れをし騎乗前には破損部分が無いかどうか
チェックする事をオススメします。
レザー製品のお手入れに必要なもの
それではレザー製品のお手入れ方法を
紹介していきます。
色々と方法はありますが
今回はごく普通の方法となります。
必要なものは以下となります。
●スポンジ
●サドルソープ
●歯ブラシ
●タオルや布
●バケツ
●温水(熱湯は厳禁)
●保革油
●布
基本的にはどこでも
購入することが出来るアイテムです。
サドルソープは
馬具屋さんでなくても
靴屋さんで取り扱っているかと思います。
※革製品のお手入れをする際には
熱湯を決して使用しないようお気をつけください。
熱湯は革が本来持っている脂分を取り除いてしまう
危険性があります。
乗馬用品・馬具のお手入れ方法
頭絡のお手入れ方法
手順1 パーツを外す。
頭絡はいくつかのパーツに別れますので
一つずつ外していきましょう。
外す際にはどこに何があったかを
しっかり覚えておいてください。
手順2 道具を使って外そう。
もし革が乾いてしまって外す事が難しい場合は
力の強い人にお願いするか隙間にドライバーなどを
入れてテコの原理を使ったり外すこともあります、
手順3 泡立てる
お湯の入ったバケツに、サドルソープをくぐらせます。
次にスポンジも一度お湯に入れて水分を適度に残した状態まできります。
スポンジをサドルソープをこすり合わせ泡立てます。
手順4 スポンジで汚れを落とす。
頭絡をスポンジでよくこすります。
その際に革自体を濡らすのではなく
泡で汚れを落とすイメージでこすりましょう。
この際に革に水分を吸わせてしまうと
逆に乾燥しやすくなってしまうので気をつけてください。
手順5 バックルなど細部まで汚れを落とす。
バックル近辺は特に馬の汗や汚れがたまりやすいので
しっかりスポンジで落としてください。
汚れが縫い目についたままだと
糸が傷んでしまい破損につながってしまいます。
泡が足りなくなったり汚れてきた場合は
再度サドルソープを使ってください。
その際にも過度な水分には気をつけてください。
手順6 水分を拭き取る
タオルで水分と泡を拭き取ります。
泡には汚れが残っていますので残らないようにしっかり拭き取りましょう。 特にバックル近辺には注意ください。手順7 頑固な汚れは歯ブラシで
頭絡の頬革とハミがあたる部分が
黒ずんでしまう事があります。
この場合は歯ブラシなどで
軽くこすると落ちる場合がありますので試してみてください。
手順8 保革油を塗る
保革油を布に取り、
頭絡の革に塗りこんでいきます。
手順9 破損がないかチェック
保革油を塗りこんでいく際に
頭絡の状態を確認しましょう。
破損もしくは紛失している部分が
ないかを確認するには良い機会です。
もし破損している部分
もしくは破損しそうな部分がある場合は
早めに修理に出すことで危険を回避する事が出来ます。
手順10 元に戻す
バラバラにしたパーツを元に戻せば完了です。
鞍のお手入れ方法
手順1 汚れを拭き取る
まず最初にあぶみ革や腹帯など鞍についている物を外します。
軽く湿らせたタオルで鞍についている
ホコリ、馬の毛、土などを拭き取りましょう。
手順2 泡立てる
スポンジを適度に湿らせ
お湯にくぐらせたサドルソープをこすり
十分泡立ててください。
手順3 スポンジで汚れを落とす
鞍を小さい丸を描きながらスポンジでこすり
汚れを落としていきます。
革自体を濡らすのではなく
泡で汚れを落とすイメージでこすりましょう。
スポンジを過度に水分を含ませてしまうと
鞍が濡れ水分を吸収してしまいますので注意してください。
特に鞍の裏側は特に気をつけましょう。
スエード部分は水やサドルソープを付けないようにしてください。
またあぶみ革の下は黒ずんでしまうほど
頑固な汚れになりがちです。
この場合は何度か試してみましょう。
手順4 水分を拭き取る
タオルで水分や泡をよく拭き取りましょう。
この時に汚れが残ってしまうと
逆に革にダメージを与えてしまいます。
細かいところまで気を配りましょう。
手順5 保革油を使う
保革油を鞍に塗りこんでいきます。
腹帯を付ける部分もまんべんなく塗りましょう。
ただし過度な油は鞍の中まで浸透していき
内部にダメージを与えてしまうため注意が必要です。
以上で鞍のお手入れは完了です。
最後に
革製品の手入れは欠かさないようにしましょう。
また乗る前には
必ず自分が使う道具のチェックをしてください。
何かあったら自分が大変な目にあいます。
しっかり
お手入れをし確認さえしておけば
楽しく安全に乗馬ライフをおくることが出来ますよ。
他にもレザー製品以外の馬具や乗馬用品も定期的にメンテナンスが必要です。
レザー製品以外の乗馬用品・馬具のお手入れ方法はこちらから
⇒ レザー製品以外の乗馬用品・馬具のお手入れ方法
私も競走馬の調教中に手綱が切れてしまい
焦って片手だけでスピードに乗りそうな馬を止めた覚えがあります。
あとで確認したところ
見た目はしっかり手入れされていたのですが
手綱のゴム部分の中にヒビが入っていたようです。
そこから「パチン!」という音と共に
手綱が切れてしまいました。
大怪我をしなくて
本当によかったなとその時はつくづく思いました。
ちなみに
乗馬の場合は手綱が勢いよく切れるという事は
ほとんどないかと思いますので安心してください。
これは競馬独特のケースですから。